学校の算数の授業についていけるかな・・・
何年生からが特につまずきやすいのだろう
学年が上がるにつれ、算数の内容は難しくなっていきます。わが子が算数につまずかないか心配な方も多いでしょう。
ところで、算数につまずきやすいと言われているのは何年生なのでしょう。
一概に何年生からというのはありませんが、3年生や4年生で算数につまずく子が多いです。
なんで3,4年生でつまずく子が多いの?
割り算や小数、分数など難しい単元が登場し始めるのがその時期なんだ
この記事では、3年生や4年生で登場するつまずきやすい単元についてまとめています。
そして、3年生や4年生で算数につまずくのを防ぐための対策についてもお伝えします。
事前につまずきやすいポイントと対処法を知っていれば安心ですよ!!
算数につまずきやすいのは何年生?3年生と4年生が多い!
学年が上がるにつれ難易度があがっていく算数。算数につまずく子が増えるのは何年生からなのでしょうか。
3年生や4年生でつまずく子が増えてくるよ
長女が今現在小学6年生なのですが、算数がわからない、算数のテストで悪い点を取ってしまったといった声が周りからよく聞こえ始めたのは3年生、4年生の頃でした。
なぜ3年生や4年生あたりでつまずきやすいの?
ずばり、3年生や4年生になると算数の難易度が上がるからなんだ
3年生や4年生になると算数の難易度が上がるから
3年生や4年生で習う算数の単元を少し挙げると次のようなものがあります。
- 余りのある割り算(3年)
- □を使った計算(3年)
- 小数の掛け算、割り算(4年)
- 割り算のひっ算(4年)
- 分数の足し算、引き算(4年生)
- 角の大きさ(4年)
1,2年生に比べると複雑な内容を習うことがわかりますよね。そして、3年生と4年生の単元は繋がっているのがわかります。
難易度があがってくる3年生の単元でつまずいたり、理解が十分でないと、4年生の単元を理解することが難しくなってしまうのです。
単元の難易度だけでなく、問題文もより複雑になってくる
3年生や4年生つまずきやすい原因は、単純に単元の難易度だけではないのです。
単元自体の難易度もそうですが、3年生や4年生になると問題文が複雑になってきます。
問題文の言ってることがよくわからない
問題文は何を聞いているのか理解できないと、やみくもに出てくる数字を足したり引いたりしてしまいます。
我が家の次女はまさしくこのような状態に陥り、算数のテストで摩訶不思議な回答を書いてきました(汗)
単元の内容を理解し、問題文を正しく読み解く、その力が求められるようになるのが3,4年生頃なのです。
算数に何年生でつまずくかという答えが3年生、4年生であることの理由がわかりかましたね。
それでは、つぎにどんな単元でつまずくのか具体的に見ていきましょう!
算数のつまずききやすい単元を学年ごとに紹介!
ここでは、3年生と4年生のつまずきやすい単元を紹介していきます。
そして、各単元ごとに、どんなところがつまずきやすいかポイントをまとめておきました。
これから3年生、4年生を迎えるお子さんがいらっしゃる場合は予習として、今現在3年生、4年生のお子さんがいらっしゃる方は理解の確認として読んでくださいね♪
小学3年生は時間と時刻や分数が登場
小学3年生で特につまずきやすい算数の単元は次の3つです。
- 時間と時刻
- 余りのある割り算
- □を用いた計算
どの単元も、これから先の算数でも使用する大事な単元ですよね。ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。
時間と時刻
時計と時刻の問題では以下のような問題がでてきます。
午前11時25分から午後1時15分までは何時間何分?
午後4時は24時間制に直すと何時?
3年生の時計の問題を理解していないと、高学年で習い速さの問題を解くことができなくなってしまいます。
もし、お子さんが時間と時刻でつまずいたときは、つぎの3つを理解しているか確認してみてください。
- 12時間制と24時間制の変換ができているか
- 時間の経過は引き算で出すことができることを理解しているか
- 時間の計算のときは「1時間=60分」の60進法を利用することを理解しているか
どれも日常生活で時計を読むときにも必要な内容ですよね。
お子さんが上の3つのポイントのうち、よく理解していない箇所があったら、日常生活のなかで問題を出して勉強をしてみるといいですよ♪
余りのある割り算
3年生になると割り算が登場します。3年生の割り算のなかでも、余りの出る割り算でつまずく子が多いです。
余りのある割り算では次のような問題が出てきます。
みかんが29個あります。みかんを同じ数ずつ6箱に分けます。
ひとつの箱にみかんは何個入りますか?そして余りはいくつですか?
お子さんが余りのある割り算でつまずいたときは、次の2つを理解しているか確認してあげましょう。
- 割り算に必要な掛け算を理解しているか
- 余りのある割り算に必要な足し算や引き算をきちんと理解しているか
割り算をするには掛け算を理解しているのが大前提です。掛け算の計算ができるか確認をしましょう。
もし、掛け算に不安がある場合は、まずは慌てず掛け算から見直していこう。急がば回れですよ!
□を用いた計算
□を用いた計算とは、問題文の数量がわからない部分を□で表し、足し算や引き算などを用いて答えを求める問題です。
言葉で説明すると難しいですよね。問題例を2つ見ていきましょう。
箱の中にみかんとりんごが全部で24個入っています。
みかんが9個のとき、箱の中に入っているりんごの数はいくつですか?
クッキーが□枚ずつ入っている缶が7つあります。
クッキーの枚数は全部で42枚です。ひとつの缶にクッキーは何枚入っていますか?
おそらく、この単元を苦手とするお子さんが多いのではないでしょうか?
しかし、この問題、中学受験などでも頻出する旅人算やつるかめ算にも必要な単元なんです。
- 何を□として考えればいいか理解しているか
- 文章を数式に変換することができるか?
この2点を理解しているか、確認してみましょう。
つまずいている場合、問題文を一緒に読み「何を聞かれているのか」「数字がわからないのはどれか」といった情報をゆっくり整理してみるといいですよ。
小学4年生は小数や分数の計算がより複雑になる
小学4年生で特につまずきやすい算数の単元は次の4つです。
- 角の大きさ
- 割り算のひっ算
- 分数の足し算、引き算
角の大きさ
4年生では分度器を使用して角度を測る、180度を超えた角度を求めるといった内容を学びます。
- 分度器の正しい使い方を理解しているか
- 180度を超えた角度のあたりをつけることができるか
このような点でつまずいていないか確認してあげましょう。
分度器は100均でも手軽に手に入れることができるので、自宅で一緒にいろんな角度を測って分度器に慣れていくといいですね。
たくさん測っていくうちに180度を超える角度の間隔もだんだんつかめてくるよ!
割り算のひっ算
私自身が小学校4年生でつまずいたのが、この割り算のひっ算でした・・・
割り算のひっ算はこれから先も使うことが多いので、4年生のうちに理解しておくことが大切ですね。
割り算のひっ算でつまずかないようにするには、次の2つを理解しているかが重要です。
- 割り算のひっ算の書き方をきちんと理解しているか
- 答えがどのくらいになるかあたりをつけることができるか
足し算や掛け算と全く見た目が異なりますよね。商(答え)をどこに書けばいいのか理解をしていないと正しい答えを導くことはできません。
お子さんと一緒にひっ算の書き方についてひとつひとつ確認していきましょう。
うちの子、割り算であたりをつけるのが難しいみたい
割る数、割られる数を切りのいい数字に置き換えて考えるとあたりをつけやすくなるよ!
例えば、369÷67という計算で考えてみましょう。
①369÷67を360÷60と切りのいい数に置き換えて計算してみる
②360÷60=6(このとき0をとって36÷6と考えてもOK)
③369÷67でも答えが6になるか確かめてみる
④67×6=402になってしまうので6は違う。では5で試してみる。
このようにしてあたりをつけると、大きく外れた数で何回も試すことなく答えに辿りつけるようになりますよ。
分数の足し算、引き算
小学校4年生では、同じ分母の足し算や引き算を勉強します。
分数のつまずきやすいポイントとして次の2つが挙げられます。
- 分数の基本を理解できているか
- 分数の足し算や引き算の計算方法を理解しているか
8分の1は「1を8等分したうちの1つ分」、5分の3は「1を5等分したうちの3つ分」、このような分数の基本が理解できないとつまずいてしまいます。
普段の生活のなかでは分数を使った表現はなかなかしないかと思いますが、ピザやロールケーキを食べるときに分数を交えて切ってみるのもいいですね♪
5年生になると異分母同士の計算や帯分数など複雑になってくるので、4年生のうちに分数の基本的な考え方や計算方法を理解しておこう!
算数のつまずきを防ぐ対策方法は?家庭や学校でできること
算数のつまずきを防ぐためにはどんな対策があるのかしら?
ここでは、家庭と学校でできる対策方法をご紹介します。
対策を紹介する前に、ここで大切なことをひとつ。自分の子が算数でつまずかないようにと、気負いすぎないようにしましょう。
お子さんが算数嫌いにならないように、お子さんのペースに合わせて対策していくことが大切ですよ。
そして、お子さんが問題を解けたときは思い切り褒めてあげてくださいね!!
家庭では毎日の学習習慣を身に着けよう
家庭でできる対策方法で一番重要なのは、毎日の学習習慣を身に着けることです。
10分でも15分でも毎日自宅学習をすることで、算数の力をつけることができます。
朝起きてからでも、宿題をした後でも、お風呂のあとでもいつでもいいです。毎日学習するという習慣を身につけることが大切ですよ。
お子さんが一番集中できる時間に自宅学習の時間をもってくるといいですね。
家庭学習をするときには、次の2つを意識してみましょう。
- 学校の授業やテストの見直し
- 思考力を身につける
学校の授業やテストの見直し
テストを渡されて点数のチェックをして終わりにしていませんか?
学校で見直しをしてくれる場合もありますが、本当に間違いを理解しているかもう一度解き直してみましょう。
「もうわかってる!!」とお子さんが言う場合は、「じゃあ、お母さんに解き方教えてほしいな」と尋ねてみるといいですよ。
きちんと理解していないと人に説明することは難しいですよね。
お子さんの説明を聞いてみて、問題をしっかり理解しているか確認してあげましょう。
思考力を身につける
問題文が何を聞いているのかわからないよ。
それに、少し応用されると解くことができなくなっちゃうの。
算数につまずきやすい子は、このような子が多いかと思います。我が家の長女も、問題文を読んでも何から手を付けていいかわからないと悩んでいることがあります。
- 問題文では何を聞いているのか
- 問題文でわかっている情報は何か
- 答えを導くにはどんな計算方法を使えばいいのか
問題を解くのに必要な情報を、声に出しながら一緒に整理してあげましょう。
答えが合っていることも大切ですが、そこに至るまでの考え方・解き方が何より大切です。
お子さんがどうやってその答えにたどり着いたのかじっくり聞いてあげることで、思考力を育てていくことができます。
学校の習熟度別クラスを上手く活用しよう
小学校によっては算数のみ習熟度別クラスを設けている場合があります。
娘たちの学校では、チャレンジ、ぐんぐん、のんびりの3つのクラスに分けて授業を行います。
何年生から習熟度別クラスに分かれるの?
3年生から始まるところが多いよ
娘たちの学校も3年生から習熟度別クラスが始まります。
お子さんの算数の習熟度がどれくらいなのかをしっかりと確認してから、クラスを選択しましょう。
お子さんにぴったりの習熟度クラスを選ぶことで、苦手な単元をお子さんのペースで学んでいくことができますよ♪
教科ごとに特別支援学級を選択できる学校もある
どうしても算数が周りの子たちについていけない
そういった場合に、算数だけ個別授業にできたらいいなと思いますよね。
学校によって対応は異なりますが、教科ごとに特別支援学級を利用できるところもあります。
理解できないまま集団授業を受け続けるよりも、その子のペースに合わせて授業を進められるのはとっても大きなメリットですよね。
ただし、以下のような注意点があるので、しっかり確認しておきましょう。
- 学校によっては対応していない場合があるので事前に確認が必要
- 人数に制限があるので、必ずしも希望者が利用できるとは限らない
算数に不安がある、授業についていくのが難しい、そういった場合は一度担任の先生に相談してみるといいですね。
まとめ
- 算数につまずきやすい学年は何年生かというと、3年生や4年生頃が多い
- 3年生や4年生になると算数の難易度があがるため、つまずく子が多くなる
- 3年生では、時間と時刻、余りのある割り算、□を用いた計算でつまずく子が多い
- 4年生では、角の大きさ、割り算のひっ算、分数の足し算や引き算でつまずきやすい
- 自宅では学習習慣を身につけることを意識する
- 算数の学力別にクラス分けをしている場合は、子どもにあったクラスを選ぶ
- 教科ごとに特別支援教室を利用できる学校もある
3年生、4年生の算数は、その後の学年の算数にもつながる重要な単元がたくさん登場します。
ぜひお子さんとこの記事のつまずきやすいポイントを一緒にチェックしてみてくださいね。